「文豪たちの悪口本(彩図社文芸部)」は、文豪と呼ばれる大作家たちが、どんな悪口を使っていたのかを明かしてくれます。
文豪同士の喧嘩、家族へのあてつけ、世間への愚痴などを、残された資料や証言により、赤裸々に語られた本です。
文豪たちも普通の人と同じように悪口を言うだなと思うと、どこかホッとします。
この本を読むと、文豪の心に触れることができるかもしれませんよ!
作品について(エッセイ)
文字に秘められた恐ろしい力とは?
「文豪たちの悪口本」を読んで
昔の文豪は、なぜ直接会いに行かず、手紙で自分の気持ちを訴えたのでしょうか?
お互いが遠くに住んでいて、会って直接話しをできないのであればわかりますが。
冷静に考えると、紙の文章だと何度も何度も読みかえせるので、相手の心にダメージを与えられることをよく分っていたからかもしれません。
最近の子供たちは、Lineなどで、文字による陰湿ないじめをするそうです。
相手が傷つくとは思わないで書き込んでいるのかもしれませんが、それによって、自殺する子供もいます。
文章を書くことに対して、配慮が足りなかったり、悪意がある場合もたくさんあると思います。
Z世代(生まれた時から、スマホでインターネットが利用可能な世代)では、24時間友達と繋がるのが当り前で、それに対応できないと見えない圧力が発生するそうです。
私の娘は、2日ぐらい、Lineの返事を返してくれません。
とても、寂しいですが、相手の時間や都合なので納得するしかないと理解できます。
しかし、Z世代は、24時間繋がるインターネットが当り前なので、無理なのかもしれません。
また、リアルコミュニケーションが希薄になったので、相手の都合を想像できないのでしょう。
「文豪たちの悪口本」の裏のメッセージは、恐ろしいものかもしれません。
昔の文豪は、文字が心にダメージを与えるウエポンだと、よく知っていたと思います。
この時代にそのウエポンの手紙を本にするのは、文字の恐ろしさを暗に示していると思いませんか?
Z世代は、スマホみたいな素晴らしいツールを手に入れながら、リアルコミュニケーションの機会を失い画面の中の文字に頼りすぎて、大切なものを見失っているようにも見えます。
こんな時代だからこそ、インターネットがなかった時代の良さを、しっかりと若い世代に伝えないと大変なことになりそうですね。
便利な技術の進化で時間にゆとりを作り、大切な心との触れ合いにフォーカスした生き方を見せたいものです。
今夜は、娘に手紙でも書いてみようかな!
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