映画「カイジ2 人生奪回ゲーム」は、福本伸行のシリーズ累計2,100万部を超える人気コミックで、藤原竜也主演で実写映画化した「カイジ 人生逆転ゲーム」のシリーズ第2作目です。
原作の人気のエピソード「欲望の沼」のオリジナルをベースにしながら、今作では、福本伸行自身も脚本に参して、新しいゲームの「姫と奴隷」を追加したりして、原作より大幅にバージョンアップしています。
キャストは、前作より引き続きカイジを藤原竜也、「CASSHERN」で注目を浴びた伊勢谷友介、「蛇にピアス」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した吉高由里子、「TRICK」シリーズの個性派俳優の生瀬勝久、引く手あまたの実力派俳優の香川照之がつとめる。
監督は、「カイジ 人生逆転ゲーム」で映画監督デビューを果たした、佐藤東弥が再びメガホンをとる。
作品情報
製作年 : | 2011年 |
上映時間: | 133分 |
ジャンル: | ヒューマンドラマ、サスペンス |
監督 : | 佐藤東弥 |
キャスト: | 藤原竜也 伊勢谷友介 吉高由里子 生瀬勝久 香川照之 etc |
主役のカイジ役の藤原竜也の個性も覆い隠すほどの勢いの、坂崎幸太郎役の生瀬勝久が、印象的な映画です。
彼の独特の吠え方が、嫌味もなく記憶に残ります。
ヒロイン役の石田裕美役の吉高由里子は、芥川賞受賞作品の映画「蛇にピアス」の初主演での、体当たりの演技とは違う、生気を感じない演技で実力を感じました。
藤原竜也の静の演技にかぶりますが、対峙して独特の雰囲気を作り出すシーンは、作品に緊張感を与えてくれます。
個人的には、主演ドラマの「東京タラレバ娘」の様な、ハツラツした爽やかさや、話しかけやすくて、おっちょこちょいの女性が大好きですが、いろいろな演技の彼女に出会うのも趣があります。
また、パチンコファンにはたまらない、パチンコ台のトリックは目を離せません。
シリーズ1は、心理戦、シリーズ2は、マシン戦、シリーズ3は、大衆戦と戦いの場がシリーズごとに違うので、どれもを鑑賞すると、ギャンブルの醍醐味が理解出来ること間違いなしです!
あらすじ
借金生活を脱出したカイジ(藤原竜也)ですが、再び借金地獄に落ちてしまいます。
10億円の出玉があるモンスターマシーンのパチンコ台“沼”に挑むカイジを、裏カジノの支配人の一条聖也(伊勢谷友介)は阻止しようとするが。
難攻不落と言われながら、人の心を狂わす“沼”を攻略するため、カイジは石田裕美(吉高由里子)、坂崎幸太郎(生瀬勝久)、そして利根川幸雄(香川照之)らが手を組むが。
作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)
利根川幸雄(香川照之)は、カイジ(藤原竜也)に助言します。
1.勇気
2.度胸
3.覚悟
ギャンブラーへのエールに聞こえますが、地獄への道標にも思います。
ここ一番の勝負で、根性を出すときには、必要な心理の様な気はしますが、勝算があってからでなければなりません。
熱くなったり、冷静を失った時、火に油を注ぐ様なものですが、あの眼力がある利根川が言うと説得力があります。
利根川が、彼自身の勝利の方程式を、少しずつ見せてくれるのは、とても勉強になります。
「おかえり、クズの皆様。」
「ダマして、奪え。俺たちの未来を取り戻せ。」
今回も、挑戦的なキャッチコピーですが、カイジのやんわりした雰囲気と違うところが、いいですね。
再び、カイジは借金まみれになりますが、仲間に信頼されて、応援されます。
仲間と一つの心になり、その思いを胸に、お金を何とかするのは、人生をベット出来るからこそ、叶えられたと思います。
ギャンブルですが、勝利する為に諦めない姿勢は、頼もしいです。
映画の中では、「クズ」扱いされていますが、みんなに未来への希望を与えてくれるヒーローだと思います。
坂崎孝太郎(生瀬勝久)は、コテコテの親父ですが、千倍という異例のレート設定の「沼」というパチンコに、自身の力を全てを投じます。
偽物の台まで作り、攻略する作戦を考えるのは、とてもあっぱれです。
今回のパチンコ台の制作は、パチンコカイジシリーズを販売しているパチンコメーカーの高尾が協力したみたいです。
だから、でっかいパチンコ台が、リアルに見えたのでしょうね。
謎の女性、石田裕美(吉高由里子)は、ギャンブルによって、父を失います。
彼女は、父をカイジに殺されたと思っていたのでしょうか?
それによって、笑顔を失ったのかもしれませんが、「勝つ方にベットする」といい、帝愛を裏切るのは、かっこよかったですね。
でも、彼女のお茶目な笑顔を見れなかったのは、少し残念です。
利根川の勝利の方程式は、前作と違い、今回は仲間と自力のみです。
しかも、心理戦を使うことが出来ないパチンコ台の機械です。
勇気、度胸、覚悟とは、程遠い状況です。
ハード的に、ビル、釘に小細工して、武装しますが、思わぬ裏ワザでピンチとなります。
そこで、カイジの仲間への純粋な心が、利根川、裕美、坂崎らの心を束ねて、危機を乗り越えるシーンは、とてもギャンブル映画とは思えません。
パチンコ台の”沼”を見ると、一発台の「スーパーコンビ」を思い出しました。
前作と違い、1対1の対決が、みんな対マシンにかわり、がっかりした人が多かったみたいですが、私自身は、グループ戦が心に染みました。
まとめ(おすすめ・考察)
パチンコファンには、たまらない作品だと思います。
私は、学生の頃、パチンコ屋でバイトをしていましたので、多少、知識があります。
台、釘、設定の調整、ゴト師の手口、ちょっと微笑んだりも出来ました。
今回の作品は、好みが分かれるのかもしれませんが、業界のちょっとした知識がいっぱいだったので、たまりませんでした。
時間が空きましたが、3作目が出来て、いろいろなカテゴリーをカバーするシリーズになったような気がします。
シリーズ1 人生逆転ゲームは、心理戦
シリーズ2 人生奪回ゲームは、マシン戦
シリーズ3 ファイナルゲームは、大衆戦
どのな対戦が、楽しめるのかは、人それぞれだと思います。
でも、最初は一人で戦っていたカイジが、みんなと力を合わせて戦って、勝利を勝ち取るのは、何かカイジが新しい世界に進んでいるようで、ともて心地よかったです。
人生をベットして、自分の私利私欲だけを追求していたカイジが、人のためと進化するのは、カイジがギャンブルを卒業するのではないのかと考えてしまいます。
いい意味で、「人生をベットする」大人になりたいですね。
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それは、お金をたくさんもっている大富豪の老人が、主催するギャンブルでした。
大槻太郎の提案に、不安を覚えながらもカイジは、チャレンジすることに。
ジャンル: | ヒューマンドラマ、サスペンス |
監督 : | 佐藤東弥 |
キャスト: | 藤原竜也 福士蒼汰 関水渚 新田真剣佑 吉田鋼太郎 etc |
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ジャンル: | 青春、サスペンス |
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キャスト: | 浜辺美波 高杉真宙 宮沢氷魚 福原遥 伊藤万理華 etc |
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