「コンビニ人間」は、18年間もの間コンビニのアルバイトとして働く主人公の女性の物語です。
「普通」がどんな弊害をもたらすのか、「普通」でない主人公の目線で現代社会の問題点を浮かび上がらせてくれます。
自分が「普通」と思っていることで、どんな問題を起こしているのか気付かしてくれる小説です!
著者紹介
村田 沙耶香(むらた さやか)
1979年千葉県生まれ。小説家。玉川大学文学部芸術学科芸術文化コース卒業。2003年、「授乳」で第46回群像新人文学賞優秀作受賞。09年、『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞受賞。13年、『しろいろの街の、その骨の体温の』で第26回三島由紀夫賞受賞。16年、「コンビニ人間」で第155回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
引用:Amazon
作品について(エッセイ)
八方美人もほどほどに!?
「コンビニ人間」を読んで
「多様性のある社会をつくろう」
「多様性を尊重しよう」
「マイノリティーを大切にしよう」
よく聞く言葉です。
一見、良き時代かもしれませんが、わからなくなる時があります。
私の昔の環境と比べると、とてもいい時代になったと信じたいものです。
誰もが幸せに生活が出来る社会への足音かもしれませんが。
私は、とっても怖〜い上司と仕事をしていました。
当然、話を合わせて、波風を立てないで。
今考えると、上司を喜ばしていただけなのかもしれません。
利害関係がなくなった現在も、その上司は、連絡をしてきて、自分の意見に同調を求めます。
ちょっと、迷惑ですが。
その上司には、時々、
「阿部ちゃんって、何を考えていいるのかわからなくなる」
と言われます。
八方美人もほどほどということでしょうか?
恐怖政治だったから、仕方がないと思う自分が間違っているのでしょうか?
多様性と軍隊性の両方を過ごしてきた私にとっては、どちらがいいとも言えない自分がいます。
正直、いいとこ取りがいいじゃんです。
怒ると本当に体が燃えるように熱くなる上司。
同僚の胸ぐらを掴んで持ち上げた時は、止めるのが大変で。
部下の私の為に怒ってくれたのですが、結局、その人は、怒られても何も変わらない人でした。
私にとって、ある種、その上司も同僚も宇宙人です。
私からしたら、そんな品質の人しか雇用できない会社の能力に不満があっただけのように記憶しています。
同僚のミスや怠惰に怒りを表せない自分はおかしいのか、自問自答した日々が懐かしいです。
上司が、なぜあんなに怒るのか正直不思議でした。
でも、上司の意見に合わせて、何もなかったようにする自分が変だとも思ったり。
いつの間にか、多様性と言う言葉に敏感になりすぎて、自分の普通でないことが、自分の普通になっている。
自分を見失わないように気をつけたいものですね。
(作成意図)
多様性の意味の重みを理解している人としていない人がいるように思います。
多様性と向き合うきっかけになればと思い、このエッセイを書いてみました。
あと、八方美人になりすぎて、本当の自分がわからなくなっている自分に向けて書きました。
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