「怖い絵 泣く女編(中野 京子)」は、絵の楽しみ方のヒントがいっぱいの本です。
絵を見て感じること、時代背景、作者の意図など、自分好みで絵を鑑賞していいんだよと教えてくれる不思議な本です。
絵の鑑賞の方法がわからなくて、楽しめなかった人にとって、目からウロコになります。
この本を読むと、美術館に行きたくなるかもしれません!
著者紹介
中野 京子(なかの きょうこ)
北海道生まれ。早稲田大学講師。専門はドイツ文学、西洋文化史。
著書に『名画で読み解くハプスブルグ家12の物語』『名画で読み解くブルボン王朝12の物語』『危険な世界史』『「怖い絵」で人間を読む』などがある。
引用:AMAZON
作品について(エッセイ)
現代人に必要なアート思考とは?
私は、芸術?アートの楽しみ方を学んだことがありません。
ただ、絵を見て何かを感じることが、美術鑑賞だと思いこんでいました。
最近、「アート思考」と言う言葉を知り、それに関係する本にチャレンジすると、驚くような考え方が見えてきました。
絵画などの作者の作成意図を考えるだけが、芸術鑑賞でないことを知り、自分の新しいジャンルが構築され始めて、ちょっと、ドキドキです。
私の解釈では、アート思考とは、一言でいうと0を1に変えることです。
例えば、作者のおかれた時代背景などを想像しながら、自分の頭の中で、好きなように絵を解釈して楽しむことだと思います。
自分の興味や感性で、何かをイメージするのもありですし、絵を描かれた時代背景や作者の育ち、生き方を想像しながら、なぜ、この絵を描いたのか追求するのも楽しいと思います。
今考えれば、絵を見て、感じるだけと思っていたことは、とてももったい絵画鑑賞ばかりしていました。
子供ができ、マイホームを購入したとき、動物たちが、家族を祝っている絵を購入しました。
玄関に飾って、それを見て、その絵のような家族になれればいいなと思い、毎朝、出勤の時、それ眺めるのが日課でした。
今考えてみると、私の思いをその絵に託し、私の思いを家族に感じて欲しかったのだと思います。
絵の感じ方を家族に押し付けていたと思います。
自由な発送のアート思考から程遠い考えだったと気付き恥ずかしくてたまりません。
現代アートのピカソは、「アヴェニョンの娘たち」では、頭の中の多視点のイメージを描いたと言われています。
なぜ、ピカソがそのような絵を描いたのかわかっていませんが、自分の思いのままを作品にすることは、とても共感できます。
私には、多視点のイメージで描かれたことをイメージするのは出来ませんが、これが、0を1に変える力、自由なアート思考だと思います。
多視点で描かれたという情報は、あとからつけられた、人の解釈かもしれませんが、その想像力は、見習いたいものです。
作者の目的、意図を見つけないといけないと思っていたら、なかなか新しい発見は、できないと思います。
「正解を見つける」から「答えをつくる」側の大人になりたいです。
自分の何故からスタートするから、0を1に変えられると思います。
昔は、1を1.5にしたら、褒めてもらえました。
現代は、0を1にする人を求められる厳しい時代です。
アート思考は、0を1に変える為に必要なアイテムだと思いませんか?
好奇心、ときめきを大切にして、アートで自分をアップデートしたくなりました。
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