岸井ゆきのの「おじいちゃん、死んじゃったって。」

映画「おじいちゃん、死んじゃったって。(岸井ゆきの)」人が死ぬと全部ゲロの味になるとは?

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映画「おじいちゃん、死んじゃったって。」は、祖父の葬儀をきっかけに、それぞれの家族たちが久しぶりに顔をあわせし、大人の対応をする?

それを見て、彼らの子供たちは、自分自身の生き方を受け入れながら、どう生きていくべきかを考えていきます。

キャストは、「愛がなんだ」、「前田建設ファンタジー営業部」の岸井ゆきの、「吹く風は秋」の岩松了、「男はつらいよ お帰り 寅さん」の美保純、「引っ越し大名!」の岡山天音、「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」の水野美紀らがつとめる。

監督は、短編映画「ゼンマイシキ夫婦」で最優秀賞を獲得した森ガキ侑大がメガホンをとる。

 

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作品情報

製作年 :2017年
上映時間107分
ジャンルドラマ
監督  :森ガキ侑大
キャスト岸井ゆきの
岩松了
美保純
岡山天音
水野美紀 etc

 

おじいちゃんの死で、大人の生き方を垣間見る子供たちが、何を感じ、何を思う?

自分がどんな大人になりたいかと対峙し、ある意味いやらしい、生々しいヒューマンドラマです。

父親の兄弟と、同じDNAを持つその子供たちが、悩み、自分たちの望む生きたかをチョイスできるのか。

大人からすれば、恥ずかしく感じることだらけですが、子供たちにとって、大人への大切な第一歩のヒントがいっぱいです!

 

不器用な兄弟、姉弟、兄妹たちが、どこか重なり合い、お互いを認め合うのが素敵でした。

彼、彼女の人間味を感じると、家族の大切さ、面倒くささに気付きます。

また、身近な出来事すぎて、作り物ではない、生の人間の関わりを見ると、どこかスッキリします。

 

今作で、初主人公の岸井ゆきのは、未体験なことなので(初主人公なので)、戸惑いでいっぱいだったそうです。

クランクアップの時、彼女が、胸が苦しくなったのは、本当にそうだと思います。

でも、森ガキ侑大監督は、「迷っている」主人公でいて欲しかったから、岸井ゆきのを選びました。

彼女自身がどう生きていくべきか、どう一歩を踏み出すのか、この映画の醍醐味に繋がっていました。

 

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あらすじ

大切な彼と交わっている時、電話で、祖父の死の知らせを受ける吉子(岸井ゆきの)は、複雑な思いを感じる。

葬儀のため祖父の子供たちが集まるが、吉子の父である清二(光石研)、清二の兄(岩松了)や妹(水野美紀)、祖父の死を悲しむこともあまりなく、葬儀の手続きへと。

そうしているうちに、家族たちは、それぞれが抱える思いが明らかとなり、ちょっとしたことで、それぞれが本音をさらけだす事になってしまします。

吉子は親族たちのやりとりに辟易としながら、それらに身を任せていたが、自分の考えを受け入れることに。

 

 

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作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)

主人公の吉子(岸井ゆきの)は、父の清二(光石研)が、おじいちゃんの葬儀の手続きをこなしているのを見て、疑問を感じます。

ただ、こなすだけ。

そんな大人の姿を見て、彼女は、自分が、彼と結ばれていた時におじいちゃんが亡くなったことと重なったのだと思います。

「人が死ぬと全部ゲロの味になる」と彼女は表現をしましたが、父を許せなく、自分も許せなかったのでしょう。

 

葬儀の間、親戚たちと触れ合ううちに、自分を受け入れ、おじいちゃん、おばあちゃんの大切さに気付きます。

子供の頃には、わからなかったおばあちゃんの温もりを弟の清太(池本啓太)と一緒に噛みしていくのは、大人になったからだと思います。

親戚の人たちは、日々、忙しくし、余裕もなく生活して、家族同士の憩いを忘れてしまったのでしょう。

彼女は、そんな家族みたいになりたくないと、心のどこかで思ったのだと思います。

そして、優しいおばあちゃんの思い出で、吉子たちが、豊かな生き方をチョイスしたのは、とても心に響きました。

 

 

吉子は、おじいちゃんが死んだ時に、彼氏とセックスをしていたので、とても傷つきます。

自分が愛され幸せな思いをしている時に、おじいちゃんが亡くなり、悲しむことが出来なくなる。

心情的には、よくわかります。

私も、恩師が危篤になった時、遊んでいたことがあり、未だに忘れられません。

 

生活が大変だったおばあちゃんは、吉子たちに、お小遣いをあげたり、お菓子をたくさん用意してあげました。

そんな大人のおばあちゃんの事を思い出し、不器用な父たちと対比させ、自分がどんな大人になりたいか考えたのだと思います。

優しさ、ゆとりがないと、安心を感じることが出来ません。

現実があるので、なかなか難しいですが、忘れないでいたいものですね。

 

現実をたんたんとこなす父親たちは、とても生々しいですが、決して否定はできないと思います。

でも、「優しさ」と「ゆとり」を教えてくれるおばあちゃんのような人もいます。

欲張りかもしれませんが、どちらも必要だと思います。

この作品は、色々な環境、考えの家族が、共通の関係を持つおじいちゃんの葬儀で集まり、作り物でない生の人間のドラマです。

客観的に受け止めて、自分を見直すキッカケにしたいものですね!

 

 

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まとめ(おすすめ・考察)

おばあちゃんは、いつの世界でも最高ですね。

私もよく、お小遣いもらいましたし、美味しいものをご馳走になりました。

でも、墓参りは、1回しか行けていないので、ちょっと、後ろめたさを感じます。

時間を作って、行こうと思います。

 

岸井ゆきのとの出会いは、「愛がなんだ」です。

どんくさい、彼に一途な一方通行の女性を演じたのが印象的でした。

彼女の一生懸命に悩んでいる姿がはまり役で、大好きです!

スローテンポな話し方が、ちょっと不器用そうで、いっぱい悩みがありそうに感じてしまいます(笑)。

まだ、ビッグタイトルの作品には出演していませんが、とても生きの長い女優になって欲しいので、応援していきたいと思います。

 

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