菅田将暉の「キャラクター」

漫画と犯罪がクロスした理由とは?映画「キャラクター(ネタバレ・感想)」

  • 2021年6月18日
  • 2021年6月19日
  • 映画

 

映画「キャラクター」は、菅田将暉とメジャーデビュー10周年で、俳優初挑戦の「SEKAI NO OWARI」のボーカルFukaseによるダークエンタテインメント作品です。

「20世紀少年」など数多くの浦沢直樹作品に携わってきた長崎尚志が、10年間温めてきたオリジナル脚本の映像化です。

キャストは、「花束みたいな恋をした」、「糸」の菅田将暉、「SEKAI NO OWARI」のボーカルのFukase、「ヲタクに恋は難しい」の高畑充希、「いま、会いにゆきます」の中村獅童、「罪の声」の小栗旬らがつとめる。

監督は、「恋は雨上がりのように」、「世界から猫が消えたなら」などの永井聡がメガホンをとる。

 

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作品情報

製作年 :2021年
上映時間125分
ジャンルサスペンス
監督  :永井聡
キャスト菅田将暉
Fukase
高畑充希
中村獅童
小栗旬 etc

 

もし、売れない漫画家が、殺人現場で、殺人犯の顔を見てしまったら?

そして、その犯人の顔を漫画のキャラクターとして、作品を描いて売れてしまったら?

ありえないコンセプトで、後ろめたさを感じる漫画家と、その漫画で生きがいを得た犯人との共作?を描いた作品です。

 

Fukaseは、俳優をやるため、1年半以上前より、レッスンを受け、この作品に取り組んだそうです。

とても初めてのサイコパス役とは思えない演技は、この作品をダークな世界観にしてくれます。

古いですが、「踊る大捜査線 THE MOVIE」のサイコパス役の小泉今日子を感じました。

やっぱり、素敵な人気者がサイコパスを演じると、なにかギャップがプラスされるようでいい感じです。

 

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あらすじ

 

漫画家のアシスタントをしている山城圭吾(菅田将暉)は、画力は高いが、お人好しな性格のためか悪役をリアルに描けない。ある日、圭吾はスケッチに訪れた一軒家で、殺害された家族と犯人(Fukase)の顔を見てしまう。圭吾は犯人をモデルにキャラクターを創り上げ、ついに売れっ子漫画家になるが、漫画をなぞるような事件が次々と発生。そして、犯人の男が圭吾の前に現れる。

引用:シネマトゥデイ

 

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作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)

「先生だって人殺しを楽しんでるじゃないか」と両角(Fukase)が、山城圭吾(菅田将暉)に言うシーンがあります。

実際に人を殺さなくても、漫画の中で残虐に人を殺めるのって、恐ろしいことだと思います。

ラストで、両角に山城が馬乗りになり、襲いかかります。

山城は、漫画で人殺しを描いているうちに、いつの間にかリアルと漫画の区別がなくなったのかもしれません。

映画などは、子供に対してR指定があります。

恐ろしい映像を見続けるとリアルと映画の区別がなくなるから、R指定で、影響受けやすい子供を守っているのでしょう。

山城は、プロとしてのめり込みすぎ、殺人鬼の顔を持ってしまったかもしれませんね。

芥川龍之介の小説「地獄変」で、本物の人が燃える姿を描く絵師と重なりました。

 

山城が、ラストトライで、漫画家を諦めるシーンは、映画「花束みたいな恋をした」の麦(菅田将暉)を思い出し、少し心が苦しくなりました。

夢破れ、どん底な時、恐ろしい殺人と出会うなんて。。

 

 

本物になるって、恐ろしいことですね。

漫画をリアルに表現すればするほど、犯罪者に近づいていく。

山城みたいな人が良くて、優しい人物も本物を求めるために、自分の魂が人殺しと重なり一つになります。

何かに夢中になって、欲しい物を手に入れることはとても素晴らしいことだと思います。

でも、漫画の中で、自分が殺人鬼になってしまうのは、どうかとも思います。

私の勝手なモラルだと思いますが、ニュートラルな気持ちで、何ごとも冷静な気持ちで行動したいものです。

 

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まとめ(おすすめ・考察)

山城が、自分のすべての過ちを正そうとするのは、とっても共感出来ました。

でも、冷静に考えると、自分以外の大切な人を守るため、自分の後ろめたさをなくすためともとれます。

正直、そんなことを考える自分が嫌らしくて、少し残念です。

しかし、山城のラストの格闘シーンを見ると、この殺人漫画を描いたことで、漫画の中で殺人を楽しんでいたのだと確信しました。

プロとしての行動で、妥協しないことは、大切ですが、自分を見失わないようになりたいものです。

 

何かをモデリングして、新しいものを生むのはとても楽しいと思いませんか?

この映画では、実際の犯人を漫画のキャラクターとして使い、リアリティを加速しています。

リアルだから納得感があり、引き込まれてしまいます。

ゼロから作り出されるものもありますが、実際にあるものをバージョンアップして、魅力的にしていくのは、どんな作品にもあります。

この映画では、実際の殺人犯と漫画の内容が共鳴して、お互いの過不足を補いながら、殺人というものをお互いの共同作業にしていきます。

二人が足りないものを補い二人で一人になる。

もしかすると、山城は、それを恐れていたのでしょう。

そして、自分を取り戻すために、両角に襲いかかった時、手を止めれなかったのかもしれませんね。

 

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合わせてみよう(関連作品等)

花束みたいな恋をした

 

 

ある晩、終電に乗り遅れた大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、東京・京王線の明大前駅で偶然出会う。お互いに映画や音楽の趣味がよく似ていたこともあり、瞬く間に恋に落ちた二人は大学卒業後、フリーターとして働きながら同居を始める。ずっと一緒にいたいと願う麦と絹は、今の生活を維持することを目標に、就職活動を続ける。

引用:シネマトゥデイ

 

ジャンルロマンス
監督  :土井裕泰
キャスト菅田将暉
有村架純
清原果耶
細田佳央太
韓英恵 etc

 

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  映画「花束みたいな恋をした」は、「東京ラブストーリー」などのドラマを手がけてきた坂元裕二のオリジナル脚本を、「罪の声…

 

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小栗旬が、いつものキャラクターと違う過激な作品にチャレンジした作品です。

沢村(小栗旬)は、犯人を追い詰めていくが、犯人の罠にはまり、究極の選択を迫られる。

 

ジャンルサスペンス、ホラー、アクション
監督  :大友啓史
キャスト小栗旬
尾野真千子
野村周平
丸山智己 etc

 

罪の声

 

 

元社会部の新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、文化部でメディア向けの記事を書いていた。

昭和最大の未解決事件の真相を追うミッションを与えられ、犯行グループがなぜ脅迫テープに子供の声を吹き込んだのか不思議に感じていた。

京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は、たまたま、父の遺品の中からカセットテープを見つけて、聞いてみると、そこには、自分の子供の頃の声が録音されていた。

その声は、お菓子製造メーカーを脅迫した未解決事件の脅迫テープの声だった。

事実を確かめるため、動き出すが。

 

ジャンルドラマ
監督  :土井裕泰
キャスト小栗旬
星野源
松重豊
古舘寛治
宇野祥平 etc

 

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  映画「罪の声」は、実際にあった昭和最大の未解決のグリコ・森永事件をモチーフにして、過ぎ去ったの事件によって、人生に影…

 

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