映画「ロケットマン」は、グラミー賞を5度受賞(ノミネート34回)のイギリスのミュージシャン、エルトン・ジョンの自伝的作品。
素敵なボイスと音楽の才能でスターへの階段を駆け上がるが、様々な困難や苦悩があったエルトン・ジョンの知られざる生々しい半生を、「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」、「ロケット・マン」など数々のヒット曲を交えたミュージカルとして描かれた作品です。
キャストは、エルトン・ジョンをタロン・エガートン、バーニー・トーピンはジェイミー・ベルがつとめる。
製作総指揮にエルトン・ジョン本人を迎い入れ、監督は、記憶に新しい社会現象の大ヒット作「ボヘミアン・ラプソディ」で、降板した監督の代わりに映画を完成させたデクスター・フレッチャーがメガホンをとる。
作品情報
製作年 : | 2019年 |
上映時間: | 121分 |
ジャンル: | 伝記、ミュージカル、ヒューマンドラマ |
監督 : | デクスター・フレッチャー |
キャスト: | タロン・エガートン、ジェイミー・ベル、リチャード・マッデン、ジェマ・ジョーンズ、ブライス・ダラス・ハワード etc |
「ボヘミアン・ラプソディ」の監督デクスター・フレッチャーが、エルトン・ジョンの心を音楽中心の映像で、ストーリー展開させます。
前作は、どちらかと言うと万人受けで、判りやすい展開の作品でしたが、今作は、エルトン・ジョンの苦悩がズッシと心にが響くように作られています。
何度も涙を流す彼を思い出すと、なぜ、父は、母は、仕事のパートナーは、彼を苦しめたのか自問自答してしまいます。
相手や自分を受け止めきらなかったエルトン・ジョンは、再起をかけて施設でリボーンするのは、感動できます。
エルトン・ジョンの22の名曲が、彼自信の物語を語る、もちろん、エルトン・ジョンを知らなくても、どこかで聞いたことがある名曲を見つけられます。
世界中を虜にした楽曲だらけなので、とても耳に残り、鑑賞後には、それらの楽曲を聞きたくなります。
あらすじ
イギリス郊外の町で、自分に興味を持たない両親から、十分な愛を得られずに育った少年レジナルド(レジー)・ドワイトは、唯一、音楽の才能に恵まれていました。
青年になり、ロックに目覚めます。
ミュージシャンを目指すことを決意したレジー(タロン・エガートン)は、「エルトン・ジョン」という新たな名前で、新しい自分を手に入れて、音楽活動を開始する。
そして、生涯の友となる作詞家バーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)との運命的な出会いで、サクセスストーリーが始まるのだが。
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作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)
才能がエルトン・ジョンを苦しめた?
「エルトン・ジョン」と言うミュージシャンになり、理想とする新しい自分になります。
そして、人が羨むぐらいの成功と富を得ますが、本当に欲しかったのは、両親から、仲間から愛されることを感じることでした。
カウンセリングを受けながら、何度も涙を流す彼を見ると、耐えれませんでした。
そして、カウンセラーが、全くアドバイス、相づちを打つシーンがないのは、キツかったです。
この映画は、ミュージカルのお化粧をしたドキュメンタリー作品だと思います。
心して見る必要がありますね。
エルトン・ジョンが苦悩から逃れるため、アルコール、ドラッグ、過剰セックスで自分の心の隙間を埋めようとする姿は、見たくありませんね。
日本のアーティストでは、尾崎豊、hideなど、苦悩に耐えきれないことが原因で、命を失った人がいます。
エルトン・ジョンのように、自分から、カウンセリングを受けるのは、日本の文化に馴染みが無いからかもしれません。
そうゆう意味では、心の病?を解決する為の方法を知ること、心に病を持つ人を受け入れる風土が必要でしょうね。
なぜ、エルトン・ジョンが、自分で苦悩から抜け出ることが出来なかったのか?
彼のように親が心の拠り所でない場合、自分に必要な、大切な人がキーワードになると思います。
でも、それがうまくいかない、クイーンのフレディー・マーキュリーもそうでした。
成功するということは、自分に近づいてくる人を、どんな人なのか見分ける力が必要なのでしょうね。
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心より愛した人が、自分の思っていた人と違うとわかった時ほど、辛いことはないと思います。
ジョン・リード(リチャード・マッデン)は、エルトン・ジョンの才能、将来性、商業性に魅せられ、彼に好意を持ちます。
当たり前といえば、当たり前です。
でも、エルトン・ジョンは、自分の才能ではなく、本当の自分に好意を持ってくれたと思う。
ミスコミュニケーションなのかもしれませんが、どのように解決したら良かったのでしょうか?
信じれる人がわからなくなり、一人ぼっち感がいっぱいになった、エルトン・ジョンは、アルコール、ドラック、セックスで、自分をコントロールしようとします。
人を愛することは、全てを受け入れることだと取られますが、一緒にいてホッとできるだけで十分だと思います。
もしかしたら、彼は、欲張りすぎたのかもしれませんね。
才能が周りの人を変える?
ビジネスパートナーと親友は、区別するのがいいのかもしれませんね。
極論を言うと、相手次第だと思いますが。
会いたいときにいつでも会ってくれる、一緒にいるとホッとする。
自分のことを心から大切にしてくれたり、応援してくれる身近な仲間が一番です。
エルトン・ジョンには、バーニー・トーピンがいましたが、身近すぎて、気付かなかったのでしょう。
普段の生活の中で、深呼吸できる余裕を持つと、本当の自分、大切な人を発見できると思います。
エルトン・ジョンは、全速力で走り抜けたので、立ち止まることが出来なかったっと思います。
才能が凄すぎると、自分でコントロールできなくなるかもしれません。
彼の苦悩は、才能の代償だったのもしれませんね。
まとめ(おすすめ・考察)
この作品は、生きることの難しさを、いっぱい教えてくれました。
本当の友人とは、愛すべき人とは、全てを満たすことは難しい。
そして、本当の自分とは?
エルトン・ジョンは、新しい自分を作ることで、全てを満たそうとします。
でも、それが本当の自分でないので、自分が満たされない。
そして、破綻へ。
この映画は、どのように生きたらいいのか、問題を投げつけられたよう感じました。
重たい作品ですね。
今のエルトン・ジョンを見ると、ファンのために活動をし、私生活では、本当の自分を楽しんでいると思います。
それらをうまくコラボレーションして、彼が本当の自分を実現している姿を見ると、自分ももっと頑張りたくなりました!
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ジャンル: | ヒューマンドラマ、音楽 |
監督 : | ブライアン・シンガー |
キャスト: | ラミ・マレック、ルーシー・ボーイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ etc |
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Yahoo!検索による「ロケットマン 映画」のウェブ検索結果、『ロケットマン』(2019) の映画情報です。評価レビュー…
ウィキペディア(作成秘話等の作品の裏側が見えてきます)
YouTube(やっぱり、動画がわかりやすいですね)
作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有…
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