映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」は、純粋派の小栗旬が酒、女の文豪・太宰治にチャレンジ、小説「人間失格」の誕生秘話をモチーフに、太宰を取り巻く魅力的な3人の女性たちとの関係にフォーカスして描いたオリジナル作品です。
監督は、「ヘルタースケルター」「Diner ダイナー」の蜷川実花がつとめ、脚本は「紙の月」の早船歌江子が参戦した。
キャストは、主人公の太宰治が小栗旬、正妻・美知子は宮沢りえ、静子は沢尻エリカ、富栄は二階堂ふみ、坂口安吾は藤原竜也、三島由紀夫は高良健吾、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史ら豪華キャストがつとめる。
作品情報
製作年 : | 2019年 |
上映時間: | 120分 |
ジャンル: | ヒューマンドラマ ラブストーリー |
監督 : | 蜷川実花 |
キャスト: | 小栗旬 宮沢りえ 沢尻エリカ 二階堂ふみ 藤原竜也 etc |
昔のティーンエージャーを代表する宮沢りえが、古き良き妻を演じるのは、とても意味があるように思いました。
彼女が大人になり、深い作品に主演するようになり、昔のポカリスエットのCMがとても懐かしく感じます。
正直、ピュアなイメージの彼女を、映画「紙の月」で見たときの驚きは、今でも忘れません。
そんな彼女が、色々な恋愛の姿を見せてくれるのは、とても嬉しいし、悲しい思い出もあります。
清純派だった小栗旬が、酒、女に溺れるのは、とても印象的でした。
映画「銀魂」でも、驚いたのに、今度は、こう来るかでした。
俳優のイメージが、作品を刺激的にしてくれて、楽しめる作品に貢献してくれています。
先日見た、映画「SHADOW 影武者」の白と黒を基調にした作品と被りました。
蜷川実花監督の「Diner ダイナー」を見たばかりだったので、たくさんの色を使って、目にビタミンを与えてくれると思っていました。
今回は、太宰治の心を白黒で表し、お酒を飲んで楽しく騒いでいる姿と対照的で、彼の苦しみが染み渡りました。
ただの色と言ってしまえば、それだけで終わりますが、想像というイメージが、観る人見る人に刺激をくれた作品でした。
あらすじ
人気小説作家としてフォーカスされる太宰治(小栗旬)は、良き妻・美知子(宮沢りえ)と2人の子どもがいるにも関わらず、自分のファンである静子(沢尻エリカ)と恋に落ちる。
そして、彼女の日記で、ベストセラーになった「斜陽」という作品を生み出し、社会現象を起こすが、文壇からは内容を批判され苦しむことに。
太宰は「本当の傑作」を書くために、酒と女の生活を過ごすが。
そんな時、未帰還の夫を待つ身の美容師・富栄(二階堂ふみ)と太宰は、彼女との恋文をはじめてしまいます。
体は結核に蝕まれ、酒と女だけで、自分をコントロールする生活を続ける太宰を、妻の美知子は忍耐強く支えるが、彼女の言葉で、太宰は「人間失格」の執筆の勇気をもらい、自分の本当の気持ちと対峙していく。
作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)
この作品で、自分に正直に生きていく難しさを感じました。
「恥の多い生涯を送って来ました。自分には、人間の生活というものが、見当もつかないのです。」
深い太宰治(小栗旬)の言葉です。
彼は、自分の人生を小説にして、自分の人生を削り、しかも、それが自分に嘘をついていると気付きます。
そして、本当の自分をさらけ出して、死を選んでいくのは、本当に苦しかったのだと思います。
自分に満足する、自分らしく生きる、そんな、当たり前のようなことが難しい?
しがらみ、大切な人への思い、きっと彼は欲張りすぎたのかもしれませんね!
自分をコントロールする為に、酒、女、そんな不摂生で、病を患い、大事な人生を短くしてしまいます。
でも、そんな体の状態を知っても、変わろうとしない彼は、自分をコントロールする術がなかったからでしょう。
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』オリジナル・サウンドトラック
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なぜ、妻(宮沢りえ)が、太宰の全てを受け入れたのでしょうか?
彼の本当の幸せを願っていたからです。凄すぎますね。
燃え上がる恋、それに人生を賭けるのは、とても刺激的ですが、デリンジャレスですね。
愛した夫を超える愛に気付き、それに後ろめたさを感じることで更に心が燃え上がる?
人の愛し方、恋の仕方、色々とあるものですね。
その全てを得た太宰は、どんな思いだったのでしょうか。
男としては、羨ましい限りですが、待ってくれている人、帰れる家があることが最高ですね!
太宰は作家バカだった。
売れない時、貧しく、何も刺激のない暮らしをともにした妻が、全力で応援してくれる。
その頃の思い出が、彼の心にブレーキをかけて、自分らしさで、自分のやりたいことができない。
でも、その妻の言葉、支えで、それを乗り越えますが、満足があったのでしょうか?
この作品は、妻を愛しすぎて、自分との葛藤がうまく両立ができない不器用な男の物語だと思います。
まとめ(おすすめ・考察)
昔は、当たり前の一夫多妻の時代の延長にいる妻を演じる宮沢りえは、どんな気持ちでこの作品を演じたのでしょうか?
彼女が太宰に抱かれても、幸せを感じないシーンがありました。
凄くリアルに感じたのが、記憶に刻まれました。
心の底から愛しているのに、人と人が結ばれるって、難しいことを痛いほど教えてくれる映画でした。
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