映画「嘘八百2 京町ロワイヤル」は、幻のお宝の茶器、「はたかけ」をめぐり、スキルは高いが、イマイチのプロを、中井貴一と佐々木蔵之介が古物商と陶芸家を演じ、騙し、騙され、騙されたふりで、誰もの心を和ませるコメディシリーズ第2作目。
キャストは、第43回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した二人、「記憶にございません!」の中井貴一、「空母いぶき」の佐々木蔵之介、ヒロインに「ミックス。」でかっこいい女性を演じた広末涼子らがつとめる。
監督は、前作から続投の「百円の恋」の武正晴がメガホンをとる。
作品情報
製作年 : | 2020年 |
上映時間: | 106分 |
ジャンル: | コメディー |
監督 : | 武正晴 |
キャスト: | 中井貴一 佐々木蔵之介 広末涼子 友近 森川葵 山田裕貴 etc |
今回の作品も、前回同様のコテコテの定番コメディー作品となっています。
前作「嘘八百」の興行収入が3.2億円にも関わらす、シリーズ化するのは、ビックリですね。
なんと、前作は2週間で撮影が終わったそうで、今作は3週間に増えたそうです。
50%アップの質が、どんなものか楽しみの作品です!
中井貴一は、「記憶にございません!」のコメディーで、記憶にまだ新しいです。
彼は、コメディーの新しいカテゴリーが気に入ったみたいで、舞台挨拶では、「記憶にございません!」を連発していました。
中井貴一を見ると、テレビドラマ「ふぞろいの林檎たち」の真面目な学生姿を、今でも、懐かしく思い出します。
紳士的にコメディーが出来る大人を見ると、なんか勇気が湧いてきます。
この作品は、大人たちの懐かしい気持ちと、等身大の大人への憧れを感じさせてくれます。
あらすじ
大阪・堺で幻の利休の茶器で、プロの意地で騙し合いに勝利した?古物商の小池則夫(中井貴一)と陶芸家の野田佐輔(佐々木蔵之介)。
京都で、則夫は、自分の「タイプの女性」、着物美人の橘志野(広末涼子)を助ける事になります。
そして、則夫は、佐輔と再び手を組むが、彼らは志野に騙されてしまいます。
志野に騙された彼らですが、彼女の計画に参加することに。
利休の茶の湯を継承し、天下一と称された武将茶人・古田織部の幻の茶器の隠された事実とは?
作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)
プロ意識が高い二人は、誰もが共感できるキャラクターです。
特に、普段はおちゃらけな小池則夫(中井貴一)が、本物の作品に触れた時の変わりっぷりは、とても頼もしいですね。
その彼の魅力が、仲間が共鳴して、とんでもない作戦でも、実行出来たのだと思います。
普段は、お互い、馬鹿にしあっていますが、目的が決まると、力を合わせて、華麗に?作戦を実行するのは、まるで「ルパン三世」のルパン一味みたいで痛快です。
この作品の魅力は、茶器と言うマニアックな趣味をフォーカスしながら、人それぞれのスキルを見せてくれます。
則夫は、得意なトークで、野田佐輔(佐々木蔵之介)をほめちぎり、彼のプロ意識にスイッチを入れます。
そして、彼に本物を超える贋作(にせもの)をいっぱい作らせてしまいます。
古物商の嵐山直矢(加藤雅也)と鑑定士の億野万蔵(竜雷太)に、過去の精算をしてもらうため、テレビの生中継を利用して、一泡吹かせる罠を仕掛けます。
ハチャメチャなチームワークで、嵐山たちに痛い目を合わす作戦は、とても、ハラハラ・ドキドキの連続です。。
前作は、少し地味な心理戦でしたが、今回は大掛かりなトリックだったので、次回作が、楽しみになりました。
紳士の中井貴一が、着物美人の橘志野(広末涼子)のことを、
「だって、タイプなんだもん」
どっかで聞いたような、「記憶にございません!」でも同じ様なセリフがありました。
直球勝負で、こんなことを言われたら、許すしかありませんね。
もうすぐ還暦の中井貴一が、ストレートにコミカルな発言が出来るのは、我々、大人に勇気を与えてくれます。
個人的に大好きなシーンは、最後、フェリーに乗った志野とその息子との会話です。
その小学生ぐらいの男の子が、志野に生意気なことをいいます。
それを、何気なく受け答えする母親の志野をみると、「鉄道員(ぽっぽや)」で、自分の娘と重なった広末涼子が大人の女性になったんだなと思いました。
大人になったヒロインを見ると、自分の年齢を感じますね。
騙し、騙され、騙されたふり、誰が勝者に?
このシリーズを楽しむキーワードだと思います。
そこに、プロとして、自分に正しく生きる姿をコラボレーションさせているのは、ともてこの作品のキモだと思います。
年輪を重ねると、頭が固いと言われることが多くなります。
でもそれは、プロ意識が高まりすぎたのかもしれませんね。
この作品では、プロ集団が、コミカルに自分らしさを、素敵に見せてもらいました!
まとめ(おすすめ・考察)
大人になると、どこかで見た定番のストリーだと、すぐに腑に落ちたり、心が落ち着きます。
「嘘八百」シリーズは、そんな読者にドンピシャな作品です。
興行収入3.2億円(前作)でシリーズ化は、2週間で作れる制作費と収入のバランスが良かったのでしょうか?
映画って、お金がかかる産業です。
制作費の2倍ぐらいの興行収入で、損益がイーブンだそうです。
邦画の制作費ですが、数千万円から数億円かかるそうです。
参考ですが、長澤まさみ主演の「モテキ」は、6,000万円、柴咲コウ主演の「世界の中心で、愛をさけぶ」は、10億円です。
大人の気持ちをギュッと握りしめれて、制作側のお財布に優しい作品だったんですね!
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記憶にございません!
史上最悪のダメ総理大臣の黒田啓介(中井貴一)は、演説中に投げた石が頭にあたり、記憶をなくしてしまった。
各大臣の顔や名前、国会議事堂の本会議室の場所、自分の妻、息子の名前すらも。
金と権力に支配された悪徳政治家が、善良な普通で真面目なおじさんに変わってしまう!
政治の混乱を避けるため、総理が記憶を失ったことは国民には隠され、秘書官たちのサポートにより、なんとか日々の公務をこなしていったが。
彼は、あらゆるしがらみから解放されて、真面目に政治と向き合うことになり、本気でこの国をなんとかして変えたいと思うよになる。
ジャンル: | コメディ |
監督 : | 三谷幸喜 |
キャスト: | 中井貴一 ディーン・フジオカ 石田ゆり子 草刈正雄 佐藤浩市 etc |
映画「記憶にございません!」は、三谷幸喜監督(長編映画8作目)が、記憶をなくした史上最悪のダメ総理大臣の生き様を描く…
空母いぶき
ある日突然、国籍不明の軍事勢力の進行がはじまります。
海上保安庁の隊員を救う為に、「空母いぶき」が出発します。
尊い命の重みを感じながら、敵との戦いをしなければならない自衛隊員は、どのような行動をするのか?
ジャンル: | 戦争 ヒューマンドラマ |
監督 : | 若松節朗 |
キャスト: | 西島秀俊 佐々木蔵之介 本田翼 小倉久寛 高嶋政宏 玉木宏 etc |
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