映画「MOTHER マザー」は、はじめて長澤まさみが、悪役の毒親を演じ話題となった作品です。
映画制作会社のスターサンズが、日本のタブーを描いた「新聞記者」に続く、衝撃作です。
ある少年が起こした凄惨な殺人事件の実話を元に、アブノーマルな親子の絆、未熟な親への世間の仕打ちを描きます。
キャストは、「50回目のファーストキス」、「コンフィデンスマンJP」の長澤まさみ、オーディションを勝ち抜いた新人の奥平大兼、「謝罪の王様」、「決算!忠臣蔵」の阿部サダヲ、「Red」、「ビブリア古書堂の事件手帖」の夏帆、皆川猿時らがつとめる。
監督は、「さよなら渓谷」、「セトウツミ」、「光」などで、脚本・脚色・監督の全てをこなした大森立嗣がメガホンをとる。
作品情報
製作年 : | 2020年 |
上映時間: | 126分 |
ジャンル: | ドラマ |
監督 : | 大森立嗣 |
キャスト: | 長澤まさみ 奥平大兼 阿部サダヲ 夏帆 皆川猿時 etc |
今回の作品は、長澤まさみが、女優として、20年のケジメとして、汚れ役を選んだ作品だそうです。
生きるために、男に寄り添うのか、自身の欲望の為に近づくのか?
彼女の本質を、見ている私たちに託すものとは、見た後、色々と考えさせられます。
映画制作会社のスターサンズは、「新聞記者」で、ダブーの領域を表現して、誰もに「何を信じればいいのか?」のメッセージを送ってくれました。
今作は、毒親が悪い?
未熟な親、アブノーマルな親からどうすれば子供を守れるのか?
それを見ている大人たちが、何もしてないことで、大変なことになった事件を元に、私たちに難しい問題を投げかけた作品です。
とても、精神的に滅入ってしまう作品です。
吉高由里子の「ユリゴコロ」を見た後みたいに疲れますが、問題の本質が何か噛み締めたい映画です。
あらすじ
男にだらしないシングルマザーの秋子(長澤まさみ)は、子供の養育費をパチンコなどで浪費する生活を送っていました。
そんな彼女だが、子供の周平(奥平大兼)に対して異常な愛情をもって、子育てをしています。
母しか頼れる者がいない周平は、母親の要求に応えようとするのだが。
身内から見放され、社会からも孤立していき、17歳に成長した周平は、恐ろしい事件を引き起こしてしまうのでした。
作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)
子供の育て方を間違えると殺人を犯してしまうのでしょうか?
人は、追い込まれると人を傷つけてしまうのでしょうか?
自分の子供の愛し方がわからない親っているのでしょうか?
考えれば考えるほど、わからないことばかりでした。
個人的には、今の世の中が、余裕がなくなり誰かをサポートする機能が希薄になったからだと思います。
完璧な親はいません。
親って、子供に育てられたり、親として足りないところを周りの人に支えられながら親になっていくと思います。
社会の仕組みが、個人を大切にしすぎた代償かもしれません。
秋子(長澤まさみ)は、自分の弱さを知っていたので、どうしょうもない男の遼(阿部サダヲ)に寄り添うしかなかったのかもしれません。
遼に寄生され、捨てられ、また、寄生される。
息子の周平との関係も同じだったのかもしれません。
相手の弱みにつけ込み、お互いが共存する。
それを、自分の子供にするのは理解は出来ませんが、追い込まれていたからかもしれません。
冷静に考えれば、愛して、愛されて、幸せになることと、寄り添うことは同じです。
彼女、彼らは不器用だったのかもしれませんね。
愛し方、愛される幸せの意味を知らずに大人になったから、自分の子供に対してなにもしてあげられない。
毒親と一言で片付けてしまえば簡単ですが、毒親にしたのは、この世の中だと思いませんか?
後からボディーブローがある作品は、とても体力が必要ですね。
この作品の元ネタとなった「川口祖父母殺人事件」の少年は、今、何を考えているのでしょう。
まとめ(おすすめ・考察)
母親を支える仕組みがなくなったのは、何故でしょうか?
経済の成長が急速に進み、1時間当たりの生産性がキーワードの時代になり、ギスギスした人間関係を作ってしまった世の中を寂しいと思います。
誰も、得意なこと不得意なことがあります。
それを助け合いながら、みんなが幸せになる仕組みを大切にする時代にしないといけないと思います。
コロナウイルスがやってきたのは、「寄り添い、他人を思いやる」を私たちに知らせるために、私たちが作ったのかもしれません。
ウイルスだけでなく、自然災害まで増えている事を真摯に受け止めて、今の生活をリブートして、子どもたちがいい意味で平等で幸せになれる環境をつくる一本のネジになれればと思います。
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